Dean Edwards氏は7日(米国時間)、IEの動作をW3C標準仕様へ準拠させるためのライブラリIE7.jsの最新版を公開した。IE7.jsはJavaScriptで開発されたMS Internet ExplorerのHTML/CSS表示を調整するライブラリ。IE7.jsを使うことでMSIEのHTML/CSSまわりの表示処理をよりW3C標準規約に準拠したものにする。IE5やIE6で透過PNGを表示できるようにもなる。
IE7.jsは基本的にMSIE5/6向けに用意されていたライブラリをIE7に対応させたもの。これまでのモジュール構造は廃止され、IE7.jsやIE8.jsといったように個別のファイルに分離されている。ホスティング先もGoogle Codeへ変更された。IE7.jsはサイズも縮小され、圧縮した状態で11KBほど。またbase2.DOMのセレクタエンジンを使うことでより高速に動作するようになっている。またダウンロードして使わなくとも、Googleサーバから直接リンクを指定して使えるという特徴もある。
現在開発が進められているIE8はより標準仕様に準拠したものになるとみられており、IE8.jsの必要性はそれほどないものになるかもしれない。しかし、すでにリリースされているバージョンはCSS/HTML表示が標準規約に準拠していない場合があることは明らかになっており、IE7.jsを使うなどなんらかの対応が必要という状況だ。
公開されているバージョンは依然としてベータ版だが、MSIEにおけるCSS/HTMLの表示内容が標準規約どおりにならないと悩んでいるWebデザイナやフロントエンドプログラマはIE7.jsを検討してみるといいだろう。