The Haiku Projectは3日(米国時間)、最新のJava成果物をHaiku OSへ移植するプロジェクトチームを発足したと発表した。同移植チームを率いるのはBryan Varner氏。同氏はHaiku Projectのデベロッパであり、JDK 1.4.2をBeOSへ移植した経験を持っている。当初の目的はOpenJDKの成果物をHaiku OSへ移植することだ。OpenJDKをHaiku OSへ移植する提案は2007年12月7日(太平洋標準時刻)にすでにメーリングリストを通じて実施されていた。今回の発表を持ってHaiku Projectから正式に発表されたことになる。

OpenJDKが登場する以前は、Javaをサポートされていないプラットフォームへ移植したり、バイナリパッケージをリリースするにはSun Microsystemsと契約を結ぶ必要があった。このため人的リソースに制限があったり資金的な問題があるプロジェクトからは移植したJavaを公開することが難しい状況が続いていた。

Sunは徐々にJavaのライセンスに対する態度を軟化させ、最終的にはGPLのもとでの開発をOpenJDKとして発表した。OpenJDKが発表されてから同プロジェクトに関連したプロジェクトの発足や、OpenJDKをベースとして他のプラットフォームへ移植する発表がいくつか実施されてきた。OpenJDKの登場によってこれまで正式サポートへの障壁があったプラットフォームへの移植がこれまでよりも簡単にできるようになったわけだ。Haiku OSへOpenJDKの移植が宣言されたことはひとつの好例といえる。

Haiku OSはBeOSとよく似たOSを目指してオープンソースソフトウェアとして開発が進められているデスクトップ向けのオペレーティングシステム。BeOS APIと互換性のあるオブジェクト指向型のAPIを採用している点に特徴がある。現在は開発段階にあり、エンドユーザがインストールして使えるといった段階ではない。