米Wikiaは7日 (米国時間)、オープンソースの技術を活用した検索サービス「Wikia Search」のα版を公開した。Wikia SearchのWebサイトでは、検索サービスの提供が開始されている。
Wikia Searchで検索を実行すると、検索結果がリストアップされるほか、検索語に関連するコンテンツが「Mini Article」として表示される。アカウントを取得してログインすると、関連する人物を表示する「People Matching」などのサービスを利用できる。
Googleなど先行する検索サイトと比較すると、現時点におけるWikia Searchの検索精度は高いとはいえず、Wikia側でも公開にあたり「我々は検索結果の品質が低いことを認識している」と説明している。同社では、インターネット検索の未来は透明性とコミュニティ、品質とプライバシーの4つの原則に依存するとしたうえで、ユーザコミュニティからのフィードバックにより、Wikia Searchの検索精度向上を目指す方針を明らかにしている。
Wikia Searchを開発 / 運営するWikiaは、オンライン百科事典「Wikipedia」の創設者であるJimmy Wales氏らが設立した営利企業。2004年の設立以来、Wikiサイトのホスティングを主な業務内容としてきたが、2007年7月に米LookSmart社から分散型Webクロール技術「Grub」を買収、これをベースとした新しい検索サービスの起ち上げを模索していた。
Grubは、一種の分散コンピューティング技術を活用したソフトウェア。買収前にLookSmart社が配布していたクライアントソフトは、WindowsとLinuxに対応、PCの未使用時間を活用してWebサイトを巡回する機能を提供していた。Wikiaでは、早い時期にGrubをオープンソース化する方針を明らかにしている。