沖データは、1日より社長に就任した杉本晴重氏の社員に向けた年頭挨拶を発表した。杉本社長は、5年連続増収によって2003年度に策定した中期経営計画「Stride21成長」の第一目標である「売上2000億円」の達成が見込めるとしており、沖グループにおける事業構造改革の中核的な存在と沖データを位置づけている。
杉本社長はメッセージの中で「ページプリンタに使われているLED(発光ダイオード)ヘッドの高密度化のために開発されたエピフィルム・ボンディング技術は、異種材料融合デバイスの開発を可能にし、沖のSOI/SOS技術と融合させることで、より高密度化された超積層LSIやMEMSの開発が可能になるばかりか、ITだけでなくナノテク、バイオ等へもその可能性が広がっていきます」と述べており、顧客に対してグループ内での技術を融合させた新しい価値を提供していきたいとしている。
日本国内では、ページプリンタの売り上げがマイナス成長となっているが、沖データの2007年度の売り上げは20%以上成長する見込みだという。同社は国内におけるブランドシェアは7%程度だが、大手OA機器メーカにOEM供給しているプリンタエンジンを加えると17.7%のシェアとなり、これが好調な売り上げの要因となっている。杉本社長は、自社ブランド製品のシェアを伸ばすためにエンタープライズ市場に向けてグループ内での営業面の協力体制を進めるとともに、「沖プリンティングソリューションズフェア2008」を全国8カ所で2月に開催し、国内販売に注力するとしている。