Ruby on Railsの主要開発者であるDavid Heinemeier Hansson氏は17日(米国時間)、Ruby on Railsの最新版となる「Ruby on Rails 2.0.2」を公開した。RailsはRubyで作成されたフルスタックのWebアプリケーションフレームワーク。The MIT Licenseのもとで公開されているオープンソースソフトウェアで代表的なアジャイルWebアプリケーション開発プラットフォームのひとつ。
2.0.2はバグ修正や調整を目的としたマイナーアップデート。2.0リリース直後に若干の修正目的で2.0.1が公開されたため、今回のアップデートバージョンは2.0.2となっている。マイナーリリースだがいくつかデフォルトが変更されているため注目しておきたい。
Rails 2.0.2においてもっとも注目すべきはデフォルトデータベースがMySQLからSQLite3へ変更されたことだ。SQLite3へ変更された理由は、Railsを展開してそのまま開発するためにはMySQLよりもSQLite3の方が都合がよいためとされている。プロトタイプ開発はSQLite3でおこない、デプロイや試験の段階でMySQLやPostgreSQL、そのほかの商用データベースに切り替えるといった開発ができる。
また2.0.2では新しく作成されるアプリケーションのconfig/environments/production.rbファイルに「config.action_view.cache_template_loading = true」が設定されるように変更された。この変更で頻繁に実施されていたディスクアクセスが抑制されるため、遅いディスクを使っている場合などに効果が期待できる。
2.0および2.0.1からのアップデートは「gem install rails」で簡単に実施できる。入れ替えるだけで動作可能だ。手動でアップデートする場合のタグは「rel_2-0-2 tag」だ。