米Microsoftは12月17日(現地時間)、「Titan」の開発コード名で呼ばれる次世代版の「Microsoft Dynamics CRM」の開発が終了し、RTM (Released To Manufacturing: 製造工程向けリリース)に達したと発表した。同製品は従来型のアプリケーション・ソフトウェアと同様にインストールベースで展開する「Dynamics CRM 4.0 for on-premise」と、Microsoftがホスティングサービスとして提供するSaaS (Software as a Service)型の「Dynamics CRM Live for Microsoft-hosted」の2種類のバージョンが用意される。

Dynamics CRM 4.0ではSaaSでの利用も前提に開発が行われたため、マルチテナント機能を標準で備えるなど、従来にはない特徴をいくつか備えている。また言語サポートが強化されており、今回のRTMから1週間以内に英語版が、1月に追加の7言語、さらに4ヶ月後には残りの言語サポートが順次行われる予定だ。最新版での新機能一覧は下記の通り。

  • マルチテナント機能により、1つのサーバ内で複数のユーザー企業環境を同時収容
  • 25言語以上のサポートならびに、複数通貨への対応
  • クロス・エンティティ・ビューやエンドユーザー向けのアドホックレポーティングウィザードなどBI機能の強化
  • Microsoft Windows Workflow Foundationをベースにしたビジネスプロセスオートメーション
  • Microsoft Office Communications Server 2007との連携によるIMプレゼンス機能などのCRMアプリケーションでの利用

前述のように、リリース当初に提供されるのは英語ランゲージパックのみとなる。またCRM Liveは当初、米国ならびにカナダの北米地域のみの提供に限られる。現状では早期アクセスプログラムの登録ユーザーのみへの提供に限定される。