ビジネス向けのソーシャルネットワーキングサービス (SNS)を提供する米LinkedInは12月10日 (現地時間)、デザインを刷新したWebサイトのベータ提供、アプリケーション開発プラットフォームの「Intelligent Application Platform」を発表した。

LinkedInは、求人・求職、商談の相手探し、コンサルタントやアドバイザー探しなど、効率的なキャリアアップやビジネスチャンスの拡大を支援するネットワーキングサービスである。ビジネスプロフェッショナル向けでありながら、1400万人以上のメンバーを集める人気サービスだ。

新デザインのWebサイトでは、ユーザーの情報収集を支援する機能として、ニュースやブログ記事のフィード機能のベータ版が追加された。ユーザーの会社や産業、またはライバルに関して、関連性やネットワーク内での評価をベースに重要と判断された情報が随時更新される。またモジュールによるカスタマイズが可能になった。現時点では、コンタクト先を検索する「People」、求人・求職情報検索の「Jobs」、ネットワーク内のフォーラム「Answers」など3つのモジュールを選択できる。このほか、ネットワーク内でのメッセージ機能が強化点として挙げられている。

LinkedInは今年6月、パートナーによるLinkedIn向けアプリケーションの開発を実現するAPI公開とプラットフォーム戦略の準備を進めていることを明らかにした。その第一歩となるのがIntelligent Applications Platform だ。LinkedInのAPIやウイジェットを通じて、パートナーがそれぞれのWebサイトでLinkedInのネットワークと連携する機能を提供できるほか、逆にLinkedInのWebサイトで動作するアプリケーションを開発できる。同プラットフォームはGoogleのOpenSocialをサポートしている。

Intelligent Applications Platformの発表にあたってLinkedInは、BusinessWeekをパートナーに迎えたことを明らかにした。BusinessWeekのオンライン版の記事からLinkedInの共有やコメント機能などに直接アクセスできるような連携サービスを開発している。ただし現時点で公表されたパートナーはBusinessWeekのみ。新たなプラットフォーム戦略を打ち出したものの、サービス品質を維持するために、パートナー選びには慎重になっている模様だ。