CRMのSaaSサービスを提供する米NetSuiteのIPO(株式店頭公開)日程が、クリスマス直前の12月21日(現地時間)に決定した。総株数は620万株で、そのうちの10%を売り出す。公開価格は1株あたり13~16ドルのレンジになるとみられ、最高で9,920万ドルの時価総額が想定される。引き受け手は米Credit Suisse Securitiesと米W.R. Hambrecht & Co.。店頭公開先はニューヨーク証券取引所(NYSE)で、シンボルは「N」となる。

エンタープライズ向けSaaS企業としては、2004年の米Salesforce.comに続き2例目となる。NetSuiteが注目される理由としては、現在急速に市場が拡大しているSaaS分野の企業というだけでなく、サブプライム問題に端を発する株式市場の混乱のなか、ホリデーシーズン商戦の締めを飾るIPOは市場の動向を探る試金石となるからだ。また同社は、ソフトウェア企業業界第2位にあたる米Oracle CEOのLarry Ellison氏一族がNetSuite株の半数以上を保有していることでも知られている。