「RT(ロボット・テクノロジー)が未来を拓く -モノづくりからパーソナルまで-」をテーマに、「2007国際ロボット展」が28日、東京ビッグサイトにて開幕した。日本ロボット工業会と日刊工業新聞社が主催するもので、期間は12月1日までの4日間。最終日には、会場で「ROBO-ONE グランドチャンピオンシップ」も開催された。
テーマにあるとおり、製造業向けの産業ロボットから個人向けのホビーロボットまで、幅広いロボット製品・技術が集まっていた。会場面積のおよそ4分の3程度は産業用ロボット関連のゾーンになるのだが、本レポートではホビーロボットについて紹介していきたい。
KHRがレーザーガンを撃つ!
まず注目したのは、Hotproceedの「Blaser」。2足歩行ロボットを使った遊びとしては、これまでバトル・サッカー・短距離走などがあったが、これはガンシューティングのための製品となる。世代によっては、ジリオンやQ-ZARのロボット版、と言ったほうが分かりやすいかもしれない。
製品は、レーザーガン・受光部・マイコン基板などの組み合わせになっており、近藤科学のKHRシリーズに取り付けることが可能。敵のレーザーに当たったときはライフポイントが減り、0になると倒れたままにするようなこともできる。同社ではこれをチーム戦の競技にすることを考えており、公式ルールブックも用意するそうだ。
今のところ、受光部は胸だけとなるようだが、背中から撃たれても判別できないため、今後は増やすことも検討したいとのこと。まず12月下旬にKHR用の第1弾を発売し、その後に第2弾として京商のMANOIなどにも搭載できる小型バージョンも出したいそうだ。価格は30,000円程度になる見込みで、販売はクラフトハウスが行う。
なお最初の写真のKHRだが、足元がちょっと変わっていることに気がついただろうか。同社が開発中の直交軸キットに交換されており、低重心化を実現。これにより、より高速な移動が可能となっている。こちらは来年2月の発売予定で、価格は未定。
KHRを自律ロボットに
本家・近藤科学のブースでは、KHR-2HVのデモが行われていたほか、開発中のマイコンボード「KCB-1」が展示されていた。CPUはルネサスのM16C/Tinyシリーズが搭載されており、C言語によるプログラム開発が可能。AD入力ポートを7つ備えており、様々なセンサーを使って自律的なロボットを作ることができる。
デモではKHR-1HVに搭載され、本体の制御ボード「RCB-3」と接続されていたが、KCB-1にはシリアルI/Oポートも用意されているので、シリアル対応のサーボモーター(同社KRS-4014HVなど)であれば直接制御が可能。発売は来年3月の予定で、価格は12,000円程度になる見込み。
KHRがアーマードタイプに
雅雅ドリームワークスが展示していたのは、KHR-2HV用のオリジナル外装「Master-02 DRAPE」。素材にはポリウレタン樹脂を使用しており、KHR-2HVのブラケットの上から装着できる。ベーシックタイプが15,750円、ディフェンダータイプ(盾つき)が16,800円で、12月15日の発売を予定している。