米Googleは11月28日 (現地時間)、「Google Maps for mobile」のバージョン2.0をリリースした。My Locationテクノロジのベータ版が利用可能になっており、GPS機能を備えていない携帯電話でも、基地局のID情報から割り出された位置を、おおよその現在地としてマップ上で確認できる。
Google Maps with My Location (ベータ)では、"0"を押すとマップ上に青い点でユーザーの現在地が表示される。GPS機能に対応する携帯電話では、GPSの情報が優先されるが、GPSを装備していない携帯電話やビル内のようなGPSの信号が届きにくい場所では最寄りの基地局のID情報から、おおよその現在地が割り出される。Googleによると2007年に販売される携帯電話のうち、GPS機能をサポートするのは15%未満にとどまる。My LocationテクノロジはGPS機能を備えていなくても、カラー版のBlackBerry端末、Symbian Series 60 3rd Editionデバイス、Windows Mobile端末の大部分、Sony Ericsson製およびMotorola製の一部のモデルなど、幅広い携帯電話で利用できる。
Googleによると、My Locationテクノロジは同社独自のアルゴリズムを用いてユーザーの位置を特定している。精度に関しては、ユーザーの利用状況によってバラつきがあるようだ。同社のサイトの説明では、「(位置特定を目的とした)GPSではない」と前置きした上で、「だが、十分に利用価値のある結果が得られる (平均して約1000メートル内の誤差)」としている。GPS機能を利用している場合、位置を示す青い点はピンポイントで示されるが、基地局のID情報ベースでは青い点の周囲に薄い青色の円が描かれる。その円全体がおおよその場所となる。ピンポイントではないが、ユーザーがいる地域のマップをボタン1つで呼び出すには十分な精度であり、地図検索のスタート地点としては便利に利用できそうだ。なおMy Locationを利用しても、ユーザーを特定できるような情報をGoogleが収集することはないとしている。またユーザーが任意で同機能を無効にするオプションも用意されている。