米IBMは11月27日(現地時間)、企業向けリアルタイム・コラボレーション・ソフトウェア「Lotus Sametime」の新バージョンを発表した。IMやWebカンファレンス機能を提供するSametimeだが、1系統の製品のみが用意されていた従来版に対して、新バージョンでは事業規模や用途に応じて「Lotus Sametime Standard 8」と「Lotus Sametime Entry」という2つのエディションから選択できる。前者が電話会議や携帯電話アクセスのサポートも包含したフル機能版であるのに対し、後者は純粋なIM/プレゼンス機能とMicrosoft Officeとの機能連係に的を絞ったソリューションとなっている。
Sametime Entryは、中小規模ユーザー向けに「既存の企業向けIMソリューションだと高価すぎる」「個々人に好きなIMクライアントを選ばせるのではなく、全社で統一的なIMクライアントを導入したい」といったニーズを満たす製品として用意された。IMやプレゼンスといった基本機能に加え、Microsoft Office/Outlookとの連携、チャットログの保存も可能。
一方でSametime Standard 8は、現行のSametime 7.5.1を引き継ぐ製品ラインだ。VoIPやWebカンファレンス、携帯電話サポートなど、よりリッチな機能をセールスポイントにしており、MicrosoftのOffice Communicatorの競合製品となる。新バージョンではLotus Domino 8やVMwareのサポートのほか、Windows Mobile 6などの携帯プラットフォームサポートの拡大、Macユーザー向けのビデオ会議機能強化、Microsoft Office 2007との機能統合が可能になっている。
提供開始時期は両エディションともに2007年12月3日を予定している。