Mort Bay Consultingは18日(米国時間)、Jetty Web Containerの最新版「Jetty 6.1.6」を公開した。JettyはJavaで開発されたWebサーバ。Apache License Version 2.0のもとで公開されているオープンソースソフトウェアで、Apache Tomcatなどと同じくFLOSS実装のWebアプリケーションサーバとして代表的なもののひとつに数えられる。6.1.6はマイナーアップデートだが特徴的な機能追加が実施されているので紹介しておきたい。
Jetty 6.1.6ではGrizzly Connectorのバージョンが1.6.1へ更新された。これに伴い、Jean-Francois Arcand氏は、同コネクタを使った場合のパフォーマンス比較を自身のブログで紹介している。それによれば、Jettyをそのまま使う場合よりも、Grizzly Connectorを使った場合の方が動作が高速になっている。
JettyとGrizzly Connectorを使用した場合の動作比較その1 - Jean-Francois Arcand氏のブログから引用 |
JettyとGrizzly Connectorを使用した場合の動作比較その2 - Jean-Francois Arcand氏のブログから引用 |
同氏は、今回の測定がJettyのすべての機能を試したものではないこと、自身の実装にいくつかのバグがあることから、この結果が絶対的に正しいとは言えないことを認めている。しかし、今回の結果は、Jettyのような高速なWebサーバであってもGrizzlyを活用することでさらにパフォーマンスを向上できる可能性が高いことを示している。
Grizzlyは、GlassFish v3でも採用が予定されており、Javaで開発されたWebサーバの性能を向上させるキーコンポーネントとして注目を集めている。今回Jettyでその成果が確認されたことはかなり興味深いことだ。今後も同技術の発展に注目していきたい。