米Hewlett-Packardは19日(米国時間)、会計年度2007年第4四半期(8月ー10月期)の業績報告書を発表した。売上高が前年同期比15%増の246億ドル、純利益は同28%増の22億ドルとなるなど好調で、中でもノートPCとソフトウェアが牽引役となった。
8 - 10月期の売上高は283億ドル、前年同期の246億ドルから15%増で伸びた。GAAP(一般に認められた会計原則)ベースの純利益は22億ドルで、これも前年同期の22%増となった。1株あたり利益は81セント、前年同期は60セントだった。諸項目を除いた非GAAPベースでは、純利益は前年同期比21%増の23億ドル、1株あたり利益は同26%増の86セント。
HPの会長兼CEOのMark Hurd氏は、「今年は120億ドルの売上高を新たに計上した。まだすべきことは多いが、HPは今後の成長に向けて好位置につけている」とコメントしている。
今回の業績は、アナリストの予想を上回る好結果となった。たとえば、英Reutersの集計したアナリスト平均値では、売上高が274億ドル、非GAAPベースの1株あたり利益は82セントだった。
パーソナルシステムグループ(PSG)、イメージングプリンティンググループ(IPG)、エンタープライズストレージ&サーバ(ESS)、HPサービス、HPソフトウェアなど、各事業部門はそれぞれ黒字だった。
中でも好調だったのがパソコンを取り扱うPSG。売上高は前年同期比30%増の101億ドルで、ノートPCは同49%増、デスクトップPCは同15%増で成長した。途上国市場での伸びが目覚しく、中国市場では成長率が100%以上だったという。米IDCの調査結果によると、今年第3四半期、HPは19.6%のシェアをとり、首位につけている(出荷台数ベース)。
もう1つの主力事業であるIPGは、前年同期比4%増の76億ドルだった。
「OpenView」ブランドで展開しているソフトウェアも大きく成長した事業。昨年買収したMercury Interactiveの事業部が好調だったこともあり、売上高は倍増ベースで伸びて6億9,800万ドルとなった。今年7月には、管理ソフトウェアベンダの米Opsware買収を発表、管理ソフトウェアを強化している。
ESSの売上高は、前年同期比10%増の52億ドルとなった。業界標準サーバは前年同期比14%で増え、中でもx86ブレードサーバは同78%増で拡大した。
売上高を地域別に見ると、北米地区が前年同期比10%増の119億ドル、EMEA(欧州、中東、アフリカ)地区が同19%増の116億ドルだったのに対し、アジア太平洋地区は20%増で伸び48億ドルだった。米国以外が67%を占め、BRIC地区は前年同期比37%増で売上げの9%を占めた。
会計年度2007年通年(2006年11月 - 2007年10月期)では、売上高が前年度比14%増の1,043億ドル、GAAPベースの純利益は同17%増の73億ドル、1株あたり利益は同23%増の2ドル68セントだった。