VMwareは14日(米国時間)、同社のブログにおいて「Ten Reasons Why Oracle Databases Run Best on VMware - オラクルデータベースがVMwareで最良に動作をする10の理由」と題して、OracleのプロダクトがVMware ESX Serverで実によく動作することを発表した。Oracleは12日(米国時間)、仮想化技術「Oracle VM」を発表。比較対象は明示しなかったもののVMwareと比べて3倍効率がいいといった旨を述べていた。今回VMwareから発表された10の理由は、このOracleの発表に対応したものとみられる。
同発表で示された10の理由は次のとおり。
- VMware ESXにおける高いI/Oパフォーマンス
- 仮想SMPを使ったスケールアップ機能
- 大容量メモリを使ったスケールアップ機能
- ESX 3.5 Hypervisorによる大規模ページ機能
- NUMAシステムに最適化されたESM
- 高性能に並列処理可能なネットワーク機能
- メモリの消費量を抑えるVMware ESXページシェアリング機能
- プロセッサの並列仮想化機能
- Oracle on Windowsで高い性能を発揮
- 32ビットと64ビットのゲスト環境に幅広く対応
VMwareは仮想化技術に対して古くから取り組みがあり、Xenなどと比較すると完成度が高い。特にXenとは異なり、ハイパーバイザを使っているため動作させるホストOSが必要なく、自由にOSを選択できるという特徴がある。
Oracle VMに関しては、同社から定量的な比較データが発表されない限り、どの程度VMwareプロダクトと違いがあるかわからない。今わかっていることはおおよその価格は、たしかにOracle VMの方が廉価に設定されいるようだ、ということだけだ。Oracleは2006年にサンフランシスコで開催されたOracle OpenWorldにおいて自社の新しいLinuxディストリビューション「Unbreakable Linux」を発表。Red Hat Linuxよりも優れたサポート体制と料金体系を実現していると主張し、すぐにRed Hatから反論発表があった。OOW 2007ではそれがVMwareになった格好だ。