VMwareは13日(米国時間)、無償で提供している仮想化プロダクトの最新版「VMware Server 2」を発表した。同社は2006年2月6日(米国時間)にOS上に仮想環境を構築するタイプのプロダクトVMware Serverのβ版を発表。従来「VMware GSX Server」として提供されてきたプロダクトを無償提供に変更したもので、5ヶ月後の2006年7月12日(米国時間)には正式版が公開されている。今回発表されたVMware Server 2は同プロダクトの最新版だ。

VMware Server 2ではWebベースの管理インタフェース(エンベデッド仮想マシンコンソール、完全な管理機能の提供、仮想マシンユーザ向けにカスタマイズリモードコンソールURLの作成機能)が追加されているほか、Windows Vista/Windows Server 2008 (beta)/Red Hat Enterprise Linux 5/Ubuntu 7.10など約30種類をこえるゲストOSのサポート、ゲストOS間や仮想化レイヤ間におけるコミュニケーションを可能にする仮想マシンインタフェースのサポート、ハイスピードUSB 2.0デバイスのサポート、ゲストOSへ割当可能なメモリ容量を8GBまで拡張、同じくゲストOSへ割当可能なプロセッサを2つまで拡張、64ビット互換CPUを使っている場合にゲストOSに64ビットゲストOSを活用可能といった特徴がある。

今回公開されたプロダクトはβ版。VMwareのサイトにおいてダウンロードが提供されている。β版の反応をみながら2008年での正式版公開が予定されている。対応しているプラットフォームはWindowsとLinuxだ。

VMware Serverはこれまで300万を超えるダウンロードがあった。うち約70%が中小企業からのダウンロードだったとされている。同社は無償で公開しているVMware Serverを同社プロダクトの評価用と位置づけており、中小企業に対するVMwareプロダクトのコマーシャルという位置づけにあるようだ。仮想化技術の分野は競争が激化しており、VMware Serverの無償提供は競業他社やOSSプロダクトに対する牽制の狙いもがあるとみられる。