昨今、シルバー層のネットサーファーの増加が注目されるなか、イギリスで興味深い調査結果が明らかになった。オンライン調査会社のHitwise Intelligenceの調査部門ディレクターであるRobin Goad氏が自身のブログでイギリス国内における世代別オンラインショッピングの利用状況の調査結果を取り上げている。

調査は、2007年11月3日までの4週間に行われ、期間中のネットショッピングサイト訪問者の割合を、18~24歳、25~34歳、35~44歳、45~54歳、55歳以上の各世代別に2006年の同時期と比較したもの。その結果、2007年でもっとも利用者の割合が高かったのは、35~44歳で26.0%、2006年は28.0%でトップに立った25~34歳は、今回22.0%と3位に後退した。一方、前年はわずか13.4%でもっとも利用率が低かった55歳以上が22.4%と2位に躍進。シルバー世代のネットサーファー急増を裏付ける結果を示した。

また、訪問者数が多いオンラインショッピングサイトのカテゴリーでは、世代ごとに大きな差異は見られず、どの世代もほぼ似たようなジャンルのサイトにアクセスしていることがわかった。具体的なサイト別でも、18~24歳と55歳以上のそれぞれ1位は「eBay UK」。以下、2位「Amazon UK」、3位「eBay」とトップ3は同じ結果となり、そのほか上位20位中13サイトが共通していた。

しかしながら、傾向として一般的に年齢の高い層ではブランドや大型デパートのオンラインショッピングサイトが人気であるのに対して、若い層はゲームなどのエンタテインメント系やアパレル業者のサイトを中心に高いトラフィックを記録している。55歳以上の8位に入った、大手小売チェーンの「Marks & Spencer」、および11位の大手百貨店「John Lewis」は、18~24歳では20位までにランクしていないという結果となった。

小売業者のトラフィックトップ10で、55歳以上の層で73.5%という圧倒的な支持を得ているのが「Damart Online」だ。Damartは衣料品販売店のひとつであるが、防寒着を専門に扱うメーカーで、18~24歳層の同サイトへのトラフィック割合はわずかに4.8%と、若者と高齢者で趣向がはっきり示される興味深い結果だ。