Fedoraプロジェクトは8日(米国時間)、LinuxディストリビューションFedoraの最新版「Fedora 8」を公開した。対応プラットフォームはIntel x86とx86_64、PowerPCの3種。標準的なインストールディスクのほか、メディア1枚でブート可能なライブCDなど複数の形式の配布物が提供される。
今回のリリースでは、バージョン2.6.23.1ベースのLinuxカーネルを採用。統合デスクトップ環境にはGnome 2.20.1とKDE 3.5.8を収録、Gnomeには「BigBoard」というWebアプリケーションを利用しやすくするツール(オンラインデスクトップ機能)が含まれる。3Dの外観を持つウインドウマネージャ「Compiz Fusion」も、デフォルトでインストールされる。
Fedoraでは前バージョンから、用途に応じてパッケージ構成を変える「スピン」という概念を導入。デスクトップにGnomeまたはKDEを収録したライブCDが提供されてきたが、Fedora 8ではそのバリエーションを増やし、ゲームに特化した「Fedora Games Spin」など3種類のスピンが新たに用意されている。
Fedora 8の公開に伴い、次期バージョン「Fedora 9」の概要も明らかにされた。最初のα版は2008年1月、3月にはβ版の公開を開始し、5月に正式版をリリースする予定。現時点では、それまでに正式リリースされている予定のKDE 4のほか、2006年5月に開発が停止されたteTeXに代わる「TeXLive」が収録される予定。