Potixは6日(米国時間)、ZKの最新版となる「ZK 3.0」を公開した。ZKはJavaで開発されたAjax Webアプリケーションフレームワーク。JavaScriptを使うことなく、わずかなプログラミングでXUL(XML User Interface Language)およびイベントドリブンコンポーネントを使ったリッチインターネットアプリケーションを開発できるという特徴がある。XULを活用したRIAフレームワークとして代表的なもののひとつだ。

3.0の特徴はなんといってもパフォーマンスの向上にある。多くの場合において従来のバージョンよりも4倍から5倍は高速に動作する。ほかにはCSSを使ったZKコンポーネントカスタムレイアウトを開発する機能の実現、JSF/JSP/Ext-JSとのインテグレーションの向上、ツリーレンダリングを単純化するためのTreeModel導入、ビデオファイルやオーディオファイルを演奏するためのFlashコンポーネントの導入などが目を引く。

3.0ではほかにも多くの機能追加や改善が実現されている。修正されたバグの数も多い。従来のバージョンを使っている場合にはアップグレードを、XULを使ったリッチインターネットアプリケーションの開発に興味がある場合にはZK 3.0の調査に取り組むといいだろう。

開発当初はXULを活用しているという特徴から利用できるWebブラウザは限られたものだったが、最新版ではInternet Explorer 6+/7、Firefox 1+、Safari 2+、Mozilla 1+、Opera 9+、Camino 1+などをサポート対象に挙げている。ZKは技術的な観点からみればクライアントアプリケーションではなくサーバサイドで多くの問題を解決するタイプのフレームワークだ。そのためこのように複数のWebブラウザへの対応が可能になった。

ZKは日本語での情報提供が盛んに行われている。リッチインターネットアプリケーションを開発するためのフレームワークとして興味深いことは間違いないだろう。3.0はマイルストーンリリースであり、多くのデベロッパに注目してもらいたいフレームワークだ。

ZK Live Demo - ZKが提供している各種コンポーネントや機能をデモンストレーションで確認できる

ZK Pet Shop - 画像の扱いが一通り確認可能

ZK Mail - ZKを使って開発されたWebメールのデモンストレーション

ZK RSS - ZKを使ったRSSリーダ