米Microsoftは11月5日(米国時間)、現在スペインのバルセロナで開催されている「Microsoft TechEd Developers 2007」において、Visual Studio 2008と.NET Framework 3.5を11月末までにリリースする計画だと発表した。これら開発ツール群は、Windows Vista、2007 Office Systems、2008年第1四半期のRTM版リリースが計画されているWindows Server 2008と共にMicrosoftの次世代エコシステムの中核を成す。また同日にはパートナープログラムの拡張のほか、Microsoft Sync Frameworkで初のCTP版とPopfly Explorerの機能拡張版の提供も発表された。
LINQのサポートやWebアプリケーション開発機能が強化されるVisual Studio 2008は、Microsoftの当初の予告通り2007年内での出荷目標を達成することになる。価格や製品構成については明かされていないが、近々何らかのアナウンスが行われることになるとみられる。一方の.NET Framework 3.5も11月末までに正式版が無償提供される予定で、ユーザーはMicrosoft Updateなどを介して最新版の入手が可能となる。
MicrosoftではVisual Studio 2008のリリースに合わせて、Visual Studioのパートナープログラムのライセンス要項変更を発表した。具体的にはパートナーのソリューションをWindowsならびにVisual Studioで構築されたものに限定せず、他社の開発ツールやプラットフォームと組み合わせて利用可能にする。Microsoftによれば、より自由で現状に沿ったソリューションを求めるパートナーの声に応えたものだという。
Sync FrameworkはVisual Studio 2008の機能拡張セットで、アプリケーションのオフライン利用などにおける同期の仕組みを標準で提供する。このフレームワークのCTP版の提供は初となる。またMicrosoft版マッシュアップとも呼べるPopflyの新版では、SilverlightガジェットのWebページへの埋め込みやHTMLページのPopflyへの書き出しが容易になり、より表現の幅が広がった。Sync Framework CTP版ならびにPopfly Explorer新版は発表同日より利用可能で、それぞれの専用ページからダウンロードできる。