Cooperative Linux開発チームは2日、Windows上で動作するLinux実行環境「Cooperative Linux (coLinux) 0.7.1」をリリースした。ホストOSとしてサポートされるプラットフォームはWindows 2000 / XP、ゲストOSとして対応するLinuxカーネルはv2.6.12。バイナリパッケージとソースコードは、SourceForge経由で配布される。

coLinux 0.7.1は、2006年9月に公開されたcoLinux 0.6.4に次ぐ安定版リリースという位置付け。2007年1月以来リリース候補を4度にわたり公開、動作の検証を続けてきたもの。

前バージョン以降の変更点としては、サポートされるLinuxカーネルが2.6.11から2.6.12へと更新されたほか、仮想ネットワークドライバのTAP-Win32がWindows Vistaに対応した。直接ホストマシン上の領域をcoLinuxからマウントする「cofs」も改良され、パスのベースネームは255文字まで、フルパスは最大256階層まで対応した。なお、サービス開始時に参照される設定ファイルは、記述様式が従来のXMLからプレインテキストに変更されている。

coLinuxは、LinuxカーネルをWindowsのサブシステムとして動作させるオープンソースによる実装。データの入出力が効率的に行われるため、Cygwinと比較して高速に動作することが特徴。わずかな変更を加えるだけで、既存のLinuxディストリビューションをゲストOSとして使用することもできる。ローカルではXサーバを起動できないなど使用可能なデバイスに制限があるものの、VNCサーバを利用するなどの代替策が提供されている。