アイプラネットの運営するWEBマーケティング研究会は24日、ネットユーザーの情報収集源や商品の購買動向を調査した「インターネットを使った情報収集に関するアンケート」の結果を発表した。結果によると情報収集の際、「Yahoo!」や「Google」を利用するユーザーが大多数を占めた。また、クチコミサイトがユーザーの消費行動を後押しする要因になるという。

アンケートは7月3日~8月16日の期間中、WEBマーケティング研究会会員および全国のインターネット利用者を対象にWeb上で実施された。有効回答数は326件(男性:59.8%、女性:40.2%)。

調査結果によると、PCでプライベート目的の日常的な情報収集をするというユーザーが大多数を占めた。1日の利用時間が30分以下のユーザーを含めると全体の97.9%、ビジネス目的では55.2%のユーザーが情報収集にインターネットを利用している。

また、ビジネス目的の情報収集で携帯電話を利用するユーザーは極めて少なく、89.3%が携帯電話を利用しないという。同社では、「携帯電話は大きなファイルのダウンロードに適さないなど、ビジネス目的での情報収集には不十分であることが理由と考えられる」と指摘した。

あなたは1日どのくらいの時間をインターネットでの情報収集に費やしていますか?

PCで情報収集する際に利用率が高いサイトは「ポータルサイト」(65.3%)、「ニュース専門サイト」(46.0%)、「企業サイト・企業ブログ」(39.6%)が上位を連ねた。一方、情報の信頼性としては高いはずの「公共機関・自治体サイト」は、21.5%と比較的低い数字にとどまったという。

あなたがインターネットでの情報を収集する際に、情報源としてよく利用するサイトはどれですか?

情報収集の際に利用頻度が高い検索エンジンは、Yahoo!とGoogleが人気を二分し、3位以下を大きく引き離した。また、検索エンジンを選択する際「検索結果としてヒットするサイトの件数が多い」ことが集客においての重要なポイントになるようだ。

インターネットで情報収集する際に、よく使うサーチエンジンは何ですか?

プライベート目的でよく活用するツールやサービスは、「企業やショッピングサイトが発行するメールマガジン」(75.2%)、「YouTubeなど動画共有サイト」(43.6%)が多く、ビジネス目的では「Googleツールバーなどブラウザのアドオンソフト」(13.5%)、「Googleなどのパーソナライズドページ」(7.1%)、「RSSリーダー」(6.4%)などの人気が高かった。

あなたがインターネットでの情報を収集する際に、情報源としてよく利用するツールやサービスはどれですか?(プライベート)

あなたがインターネットでの情報を収集する際に、情報源としてよく利用するツールやサービスはどれですか?(ビジネス)

この結果から同社では、ビジネス目的での利用頻度が高いツールやサービスはWeb2.0の色が強いという特徴を分析し、「情報を発信する側としては、RSSやソーシャルブックマークを情報伝達ルートとして意識する必要がありそうだ」と指摘した。

近年、テレビCMや折り込みチラシ、フリーペーパーで得た情報の詳細を、積極的にWeb検索するというユーザーの行動パターンが定着化してきている。特に「テレビ番組の情報」や「新聞の記事」だけでは不十分な情報については、インターネットで詳しく調べる傾向があり、7割以上のユーザーは検索経験があるという。

テレビや新聞、雑誌など「インターネット以外の媒体で得た情報」について、さらに詳しく調べたり、その真偽をたしかめたりするために、インターネットで情報収集することはありますか?

また、ネットに掲載されている情報が、ユーザーの商品購買行動に影響を与えるという調査データを発表している。ネット情報による購買決定の要因には、「クチコミサイト」(25.2%)や「企業サイト・企業ブログ」(22.7%)、「企業が発行するメールマガジン」(14.4%)などが挙げられた。

インターネットで得た情報が、あなたの購買活動に影響を与えたことはありますか?(商品の購入を決めたことがある)

同社は、「ネット広告を含めた多様な情報源によって商品の存在を知った後、メーカーや販売会社など企業サイトやメールマガジン情報で商品への興味を高め、商品レビューサイトなどのクチコミ情報を参考にして商品の購入を最終的に決める」と、ユーザーの商品購買動向についてまとめた。また、「インターネット広告は、商品を認知して興味を持ってもらうきっかけには十分になっていることがわかる」と、ネット広告の影響力の強さも強調した。