25日から、東京有明のTOC有明において、「Photoshop world conference & expo 2007~勝者の鉄則~」(NAPPJ/玄光社月刊COMMERCIAL PHOTO主催)が開幕した。最新のPhotoshopテクニックを紹介するこのイベントには、多くのユーザが参加。キーノートセッションにはPhotoshopの生みの親トーマス・ノール氏とその弟で『パイレーツ・オブ・カリビアン』でアカデミー賞を受賞したジョン・ノール氏も登場した。
キーノートセッションのパート1「Photoshop worldキーノート」では、スター・ウォーズのテーマ曲とともにスクリーンに「PIXEL WARS」の文字が映し出され、「エピーソード 1 新たなる機能」という字幕が流れた。そして、エピソードIVのオビ=ワン・ケノービそっくりの人物がさっそうと登場。この人物こそ、Photoshopの伝道師といわれるアドビ システムズ 上級クリエイティブ ディレクターのラッセル・ブラウン氏。毎年奇抜なスタイルで登場して話題を呼んでいるブラウン氏だが、今回は故アレック・ギネス氏も真っ青の扮装ぶりで会場を沸かせた。
この後、トーマス・ノール氏とジョン・ノール氏が登場してブラウン氏とスピーチを展開。Photoshopの開発における秘話や「THE ABYSS」などの映画制作での思い出を語った。両氏の話によれば、モーションカメラマンとして働いていたジョン氏がトーマス氏が論文のために書いていたプログラムの中に画像処理ができる便利なツールを見つけ、それがきっかけで「Display」というソフトが誕生してPhotoshopに進化していったという。
パート2「アドビ基調講演・デモンストレーション映画『パイレーツ・オブ・カリビアン』メイキング秘話」』では、ILM(インダストリアル・ライト&マジック)に所属し、「パイレーツ・オブ・カリビアン」視覚効果スーパーバイザーを務め、第79回アカデミー賞視覚効果賞を受賞した華やかな経歴を持つジョン・ノール氏が、「パイレーツ・オブ・カリビアン『ワールド・エンド』」の映像を交えながらどのように製作されたのかを「環境条件と船」「デビーとクルー」「大きな渦巻き」の3つを取り上げて解説。ロケ地でのモーションキャプチャーによる撮影、滑らかな触手の作り方、巨大な渦巻きをCGで製作する場合の効率的な計算方法などを披露した。ノール氏によれば、実際に撮影した映像にCG効果を融合することによって、より迫力のあるリアリティな画像を作ることができるという。
同イベントでは、LIVEセッション(3ホール)とLIVE撮影スタジオでカンファレンスが開かれており、26日(10時~18時)まで開催されている。参加費は、協賛企業の展示エリアが当日券1,000円、1PASS(有料1セッション分)当日券3,000円、PREMIUMチケット(7セッション分の料金で8セッション受講可能)1万7,500円となっている。