2年10カ月ぶりのメジャーバージョンアップ、「GIMP 2.4.0」がついに公開(画面はGIMP 2.4.0 RC3を使用)

The GIMPプロジェクトは24日(米国時間)、高機能グラフィックソフトの最新版「GIMP 2.4.0」をリリースした。ソースコードのコンパイルには、GTK+ 2.10.13以降およびGLib 2.12.3以降、Pango 1.12.2以降と最新版のpkg-configがインストールされた環境が必要。LinuxやFreeBSDなど多くのUNIX系OSのほかWindowsでも動作するが、日本時間の24日時点で配布されているバイナリパッケージは、Intel Mac/Mac OS X 10.3以降向けのみとなっている。

前バージョン以来2年10カ月ぶりの安定版リリースとなるGIMP 2.4は、標準のアイコンセットをTangoスタイルに変更。道具箱や環境設定パネルなど外観が一新され、どのOSにも共通のユーザインタフェースを提供する。

カラーマネジメント機能にも対応、環境設定パネル上でCMYKプロファイルや印刷プロファイルを指定できる。ICCプロファイルもサポート、適切なディスプレイプロファイルを得て色補正することが可能になった。

環境設定には「色管理」パネルが追加された(画面はGIMP 2.4.0 RC3を使用)

新しい描画ツールには、垂直 / 水平方向への位置調整を半自動化する「整列ツール」、画像から特定のオブジェクトを自動的に抽出する「前景物抽出ツール」、スタンプツールと修復ブラシ的機能を併せ持つ「ヒーリングブラシ」などが追加された。既存の描画ツールも強化され、エアーブラシツールは筆圧に応じた濃度での描画が可能になった(圧力感知タブレット使用時)ほか、ブラシの拡大も可能になった。プラグインの見直しも行われ、赤目除去プラグインの追加や、ガウシアンぼかしなどいくつかのプラグインの処理速度が改善されている。