中国でベンチャーキャピタルに関する調査研究などを行っている「投資中国(China Venture)」はこのほど、中国における携帯オンラインゲーム市場レポート「China Venture 2007 中国手機網遊行業投資価値研究報告」を公表した。
同レポートによると、中国の携帯オンラインゲームの運営・開発企業の多くは、2003年から研究開発とテストに着手、2005年から本格的な商業化に移行した。2006年には、「上海美通無線網絡新息」や「当楽網」などをはじめとした携帯オンラインゲーム運営・開発各社の売上高の合計は、3,200万元(約4億9,700万円)に達し、前年比160%増加した。China Ventureは携帯オンラインゲームの売上高が2007年には1億1,000万元(約17億900万円)、2008年には3億8,000万元(約59億500万円)に達するとの見通しを示している。これにともない、売上高の増加率も2007年は前年比343.8%、2008年は前年比345.5%となることが見込まれている。
2006年までは、中国の携帯オンラインゲームの市場規模は相対的に小さく、ネットワーク環境も未熟だったという事情もあり、投資家は、携帯オンラインゲームよりむしろオフラインでの携帯ゲームに強い関心を持っていた。携帯ゲーム各社に対してはオンライン、オフラインを含めて、2006年には6件、3,300万ドルのベンチャー投資があったが、オンラインゲーム向けはこのうち2件、金額合計は数百ドルに過ぎず、ほとんどの資金がオフラインの携帯ゲームに投入されていた。
携帯オンラインゲームに対する認知度の向上や普及拡大、ネットワーク環境の改善にともない、携帯オンラインゲーム市場への投資が急速に発展する可能性がみえてきた。China Ventureは、2008年から2009年にかけて投資家が活発なベンチャー投資を行えば、携帯オンラインゲームがベンチャー投資のトピックの1つになるだろうと指摘している。