凸版印刷は18日、同社が運営する電子チラシサイト「Shufoo!(シュフー)」において、 電車の中づり広告をWeb上で検索できる「電車DEしゅふー!」とサイバーマップジャパンの運営するインターネット地図情報検索サイト「Mapion(マピオン)」を追加提供するにあたり記者発表会を開催した。Mapionは18日より、電車DEしゅふー! は11月8日より順次提供する。
電子チラシサイト「Shufoo!」とは?
Shufoo!は、凸版印刷が2001年よりサービスを開始した電子チラシサイトで、大手流通各社や地域主力スーパーなど約250法人、7,500を超える店舗(2007年10月時点)が参加している。生活者の「消費行動」と店舗の「販促活動」をマッチングさせることで、地域に密着した消費者生活の活性化を狙いとしている。
同サービスではユーザーの登録情報をもとに、最寄りのスーパーや百貨店、ドラッグストアなどのチラシ情報、動画、音声付き電子チラシを自動配信する。
また、ユーザーがクリックした電子チラシの位置データをサーバに記録し、クリック数やクリック履歴、閲覧時間、チラシ印刷回数などを確認できる「RealTrend」を搭載。クリック数が多い位置ほど赤く表示されるので、電子チラシを配信する店舗側としては、ユーザーが興味を持った商品や売り上げとの相関関係、利用が多い地域や時間帯の分析が可能になる。なお、Shufoo! の電子チラシ掲載基本料は1店舗あたり月額5万円、RealTrendの利用には月額1万円の追加料金で利用できる。
このほか、辻学園との協業で制作した料理レシピコンテンツの検索機能と連動しており、ユーザーは特売食材を使ったレシピやユーザーの好みに合った食材を使ったレシピの検索ができる。買い物に行く際は、特売情報やレシピの材料をお買い物リストに登録し、リストアップした情報を携帯電話に送信することも可能だ。
今回同サービスに、電車の中吊り広告をWeb上で検索できる電車DEしゅふー! とインターネット地図情報検索サイトMapionを追加し、ユーザーの利便性向上を図った。
Webで電車中吊り広告めぐり - 「電車DEしゅふー!」
11月8日より新たに追加される電車DEしゅふー! では、実際に電車に乗って中吊り広告を見ているような臨場感を楽しむことができるサービスだ。
同サービスでは、「ホーム編」「車内編」「売店編」の3シーンを提供し、各シーンならではの広告や情報の検索、閲覧が可能。
ホーム編では、実際の広告とも連動可能な看板広告を掲出し、お土産サイトや地酒サイトなど、ご当地の特産品に関するサイトを併せて紹介する。また、ホームで出発駅と電車を選択し各地へ移動できる。
車内編では、電車内の中吊り広告や車窓風景に表示される広告情報を提供する。広告掲載企業は、バーチャル広告からユーザーを実際に自社ページへ誘導することも可能だ。
さらに売店編では、ご当地の駅弁情報やお土産、地酒などの特産品情報の提供に加え、実際に商品を購入できるシステムを導入した。また、実店舗と同様に立ち読み可能な雑誌も紹介するという。電車DEしゅふー! は、サービス開始当初は東京都と大阪の中心部路線をメインに提供し、順次全国展開していく予定だ。
Webでウィンドウショッピング - 「Mapion」
また、Mapionを導入することで、地図上に表示された各種アイコンからチラシ情報やお買い得情報、営業時間、電話番号といった店舗案内情報が検索できる。ウィンドウショッピング感覚でサイト内を遊歩したり、買い物のプランニングや食べ歩き計画を立てるなど、ユーザーのアイディア次第で使い勝手の幅が広がってくる。
さらに、11月8日にはMapionと電車DEしゅふー! が連動するので、電車で各地を移動するなどしてWeb上でバーチャルな街散策が楽しめそうだ。
ASPサービスとして各電鉄会社に提供予定
同社では今後、電車DEしゅふー! のシステムをASPサービスとして各電鉄会社に順次提供を予定している。これにより、各社ホームページと同サービスを連動させ、新たな集客モデルの確立が見込めるという。
また、観光スポットなどの地域情報パンフレットを掲載し、各地域に特化した情報を幅広く発信することでユーザーの利便性向上を図りたい考えだ。
同社情報コミュニケーション事業本部長 山岸祥晃氏は、「(サービス開始以来)Webならではの特性を活かした鮮度の高い情報を提供してきた」「今後も暮らしの情報、街、エリアを意識しながら新しいサービス、そして価値ある情報を発信していきたい」とコメント。従来同様、チラシ情報を軸に地域に根差したリアルタイムなマーケティング支援を基盤にサービス提供していきたい構えだ。