米Googleは10月16日 (現地時間)、米ワシントンDCで開催中のeMetrics Summit において、アクセス解析サービス「Google Analytics」に追加される予定の2つの新機能と「Urchin Software」のクローズドベータテスト開始を発表した。
Google Analyticsには、まずサイト内検索の分析・レポート機能が追加される。これによりWebサイトオペレータは、訪問者が検索で用いたキーワード、そのカテゴリーや製品、検索トレンドなどを時間軸やユーザー区分を含めて確認できる。訪問者の検索パターンを把握し、その結果がサイトの利用やEコマースの動向、コンバージョン率などにどのように反映されたかを分析することで、より効果的なマーケティング戦略を組み立てられる。この機能は Google Custom Search、Google Search Appliance、Google Miniのほか、Google以外の検索製品でも利用可能になる。
もう1つはイベント・トラッキング機能だ。Ajax、Javascript、Flash、ガジェット、ダウンロード、その他のリッチなマルチメディア機能の利用など、訪問者のサイトにおける双方向的な行動を把握できる。同機能はクローズドベータ段階で、eMetrics Summit において同社は参加登録を受け付けている。テスターはそれぞれのページの"urchin.js" を "ga.js"に変更する必要があるそうだ。
このほか同社はGoogle Analyticsにチェコ語、ハンガリー語、ポルトガル語、タイ語、フィリピノ語、インドネシア語などのローカル版が追加されたことを明らかにした。
クローズドベータが発表されたUrchin Softwareは、Web解析ソフトウエア「Urchin 5」のアップデート版と言える。Googleは2005年3月に買収したUrchinの技術をベースにGoogle Analyticsの提供を開始したが、その後ソフトウエア版のUrchinのアップデートが行われずUrchinユーザーの不満が募っていた。Urchin Softwareでは名称が一新されるほど数々の改善が行われており、バージョン5からのコンフィギュレーションやデータの移植をアシストするツールが用意されている。Urchin 5ユーザーに対して同社は、Urchin Softwareの製品版を割り引き価格で提供するとしている。