ネットワークセキュリティ調査会社のネットエージェントは16日、「Winny」ネットワーク上の流出ファイルに関する調査結果を発表した。Winnyを巡っては、暴露ウイルスに感染したPCから個人情報などが流出する事件が相次いでいるが、中にはWinnyネットワーク上から完全に消滅した流出ファイルもあることが確認できたという。
ネットエージェントは、Winny検知システムによってWinnyネットワークにおける流出ファイルの発生などのトラフィックを監視。流出ファイル固有のユニーク情報をもとに、その所有者数などを調査した。サンプリングした流出ファイルは、「掲示板への書き込みまたは、インターネットへの情報掲載があるもの」または「ないもの」、「プレスリリースまたは、ニュース報道があるもの」または「ないもの」から無作為に抽出している。
その結果、流出ファイルの存在が掲示板やニュース報道、プレスリリースなどで伝達されることで、その所有者(流出ファイルをダウンロードするユーザー)が増加し、長期に渡って所持される傾向があることが判明した。一方タイミングによっては、流出ファイルのオリジナルもしくは完全キャッシュファイルがWinnyネットワーク上から消滅後、約1,500秒でネットワーク上に存在しなくなるという。その後は、Winnyで検索しても流出ファイルを発見することはできない。調査結果の詳細情報は同社Webサイトで確認できる。