米Googleは10月10日(現地時間)、第5世代にあたる企業向け検索アプライアンス装置「Google Search Appliance 5.0 (GSA 5.0)」を発表した。最新版の特徴はITベンダー各社の提供するECM(Enterprise Content Management)ソリューション向けのコネクタが提供されたことで、例えばEMCのDocumentumやIBMのFileNetなど、各社の文書管理システム/コンテンツ・レポジトリを横断しての検索サービス利用が可能になる。
GSA 5.0で新たにサポートされたECMは「EMC Documentum」「IBM FileNet」「OpenText Livelink」「Microsoft SharePoint」の4種類で、各システムへのコネクタはオープンソースライセンスの形態で一般公開されている。また従来バージョンより、メディアファイルやデータベースを含む220種類のファイル形式がサポートされており、企業システム全体をまたぐ包括的な検索システムの構築が可能になっている。
そのほかの特徴として、Windowsの標準認証システムであるWindows Integrated Authentication(WIA)のサポートのほか、ファイルのクロール/アクセス時のセキュリティ、SAMLベースの認証におけるパフォーマンスの向上など、認証やセキュリティ面での機能強化が行われている点が挙げられる。またGoogleは「Google Enterprise Labs」という特設サイトを通じて、GSAユーザーにより早い段階で新技術に触れる機会を提供している。同サイトで公開されている技術には、検索候補表示やオートコンプリート機能で目的のコンテンツへのアクセスを向上させる「Search-as-you-Type」、特定の検索用語に応じて特定のページの露出を増やす「Do-it-Yourself KeyMatch」、構造化されたデータやメタデータを利用して検索結果をドリルダウン可能な「Parametric Search and Filtering」などがある。