7日(フランス時間)、BOUMLの最新版となる「BOUML 3.0」が公開された。翌日の8日(フランス時間)にはデータセーブ時に発生するクラッシュ問題を修正したBOUML 3.0.1が公開されている。BOUMLはC++言語で開発されたUMLツールボックスアプリケーション。UMLの描画のみならず、プロジェクトコントロール、プロジェクト同期、Javaカタログなどにも対応している。プロダクトはGNU GENERAL PUBLIC LICENSE Version 2またそれ以降のライセンスで提供されている。
BOUMLはQtを使って開発されており、Linux/FreeBSD/MacOS X/Windowsと複数のプラットフォームで動作するという特徴がある。また特定のプログラミング言語をサポートするのではなく、C++、Java、PHP、IDLを同時に使えるという特徴がある。そのうえメモリをあまり消費せず、しかも動作速度が高速という特徴がある。UMLからソースコードの生成、ソースコードからUMLの生成がサポートされているのは、C++、Java、PHPの3つ。IDLはUMLからコードの生成がサポートされている。PHP 4/5のサポートは今回公開されたBOUML 3.0で追加されたものだ。BOUML 3.0ではそれ以外にも機能の改善が実施されている。
BOUMLは3.0.xというバージョンにあるが、依然として開発の段階にある。しかし、すでに多くの機能を実現していること、複数のプログラミング言語に対応し同時に複数の言語が扱えること、マルチプラットフォームで動作すること、開発が活発であることなどを考えると、今度も注目すべきプロダクトだといえる。
開発にUMLを活用するには、UMLを活用するための統合環境が欠かせない。OSSプロダクトで実用的に扱えるものはそれほどないが、BOUMLはなかなか注目に値するプロダクトだ。同プロダクトを知らなかったデベロッパはこれを機に調査してみてほしい。