米Googleは10月3日 (現地時間)、7月に買収を発表したPostiniの電子メールセキュリティおよびコンプライアンス・サービスを「Google Apps Premier Edition」に追加したことを発表した。
Google Apps Premier Editionは、ビジネス向けのアプリケーションをパッケージ化した有償サービスである。Googleは、Google Appsでスモールビジネスを中心にビジネス市場を開拓し、さらに大規模企業向けのサービス強化を狙って、オンデマンドのEメール/ IMセキュリティサービスやコンプライアンス・ソリューションを提供するPostiniを買収した。今回Google Apps Premier Editionに追加されたPostiniのサービスは以下の通り。
- ビジネス向けカスタマイズが可能なスパム/ ウイルス・フィルター。
- 外部に流れるコンテンツの集中管理。企業ポリシーに則って、フッタの追加、特定のキーワードや添付ファイルを含むメッセージのブロックなどが可能。
- グループまたは個人ごとのポリシー作成、管理、レポート。
- コンプライアンスの目的でアドミニストレータが電子メールを確認できるオプション。
- 過去90日以内に削除したメッセージの復元。
このほかユーザー企業が他の電子メール・ソリューションとGoogle Appsを併用できるように新たなルーティング機能が追加された。これはEducation Editionでも利用可能だ。また電子メールのストレージ容量が従来の10GBから25GBに増量された。
10月3日時点でPostiniの一部サービスが統合されたGoogle Appsを利用できるのは英語版のみ。Googleによると27言語に対応するインターナショナル版を11月に提供開始するという。アップデートに伴い同社はPostiniユーザー向けのGoogle Apps Premier Edition無料トライアルを拡張した。既存ユーザーおよび2007年12月31日までにPostiniのサービスを契約した新規ユーザーは、2008年6月30日までGoogle Apps Premier Editionの全機能を無料で利用できる。