米Adobe SsytemsとBusiness Objectsは1日(現地時間)、IT従事者の労働生産性を飛躍的に向上させる新技術の共同開発に合意したと発表した。本合意に基づき、両社は製品の相互運用性と最適化、技術の採用、製品販売を促進する複数の取り組みを共同で展開していく計画。
両社による主な取り組みとしてまず挙げられているのが、「Business Objects Xcelsius Connector to Adobe LiveCycle Data Services ES」の開発。Adobe LiveCycle Data Servicesは、Adobe LiveCycle Enterprise Suiteを構成するコンポーネントで、データリモーティング、メッセージング、データ管理機能を提供し、リッチインターネットアプリケーション(RIA)を既存のアプリケーションやバックエンドのデータ、J2EEのインフラストラクチャと統合する際に開発効率を高めることができるもの。共同開発される同コネクタにより、XcelsiusユーザはLiveCycle Data Servicesを使ってXcelsiusにリアルタイムにデータをストリーム配信し、Xcelsiusのインタラクティブダッシュボード、アニメーションチャートやグラフ、財務関連情報のプレゼンテーション、ビジネス計算機能で活用できるようになり、有益な情報を効果的に視覚化できるという。
さらに、Adobe FlexとBusiness Objects Xcelsiusとの間のシームレスな統合により、XcelsiusとFlexの開発者がより表現力豊かで訴求力のあるビジネスインテリジェンス(BI)アプリケーションを、短期間で開発できるようなコンポーネントを拡充する。また、XcelsiusのアプリケーションをAdobe AIRにエクスポートできるようにし、開発者がHTML/CSS、Ajax、Adobe Flash、Adobe Flexなどのテクノロジを利用して、RIAをさまざまなOSのデスクトップへと展開できるよう機能強化を図る。Adobe AIRへのエクスポート機能を搭載したXcelsiusでは、インタラクティブなAdobe AIRアプリケーションの開発がコードの記述なしで可能になり、開発者以外のユーザーがAdobe AIRアプリケーションを開発することもできるようになる。
AdobeとBusiness Objectsは、「BIのパワーとRIAのユーザー体験を融合することで、リアルタイムなコミュニケーションやコラボレーション、インテリジェントなデータの抽出および交換が簡単に実現できるような、これまでにないユーザー主導の業務環境を市場にもたらす」としている。
なお、「Business Objects Xcelsius Connector to Adobe LiveCycle Data Services ES」は、Business Objectsのバンドル製品として2008年第1四半期に提供開始する予定。今後の共同製品およびサービスの提供については、2008年上半期に発表予定となっている。