JRubyの主要開発者であるCharles Nutter氏は9月27日(米国時間)、Ruby 1.8に完全に対応したRuby-Javaコンパイラを開発したことを発表した。RubyをJavaへコンパイルするコンパイラとしては既報のとおりXRubyが先行していたが、これでJRubyも同様の機能を実現したことになる。特に同氏は同発表において「Ruby 1.8に完全に対応」したという点を強調しており完成度の高さを謳っている。
コンパイラが完成したことでJRubyはインタラプト動作のみならず、コンパイルとインタプリタの両方を組み合わせたランタイム環境としての動作が可能になるため、あらかじめコンパイルしない場合でも実行速度の向上が期待できる。
JRubyではもともと次期開発項目としてRuby-Javaコンパイラの開発および同コンパイラを活用したJRubyの機能強化を掲げていた。コンパイラに関するドキュメントは今後公開される見通し。実際の性能がどの程度向上することになるかの示唆はまだ示されていないが、原理的に興味深い技術が実現されたことは間違いないところだ。今度もJRubyやXRubyの開発に注目したい。