独立行政法人情報処理推進機構(IPA)は1日、日本語アウトラインフォント「IPAフォント」の一般公開を開始した。フォーマットはWindows TrueTypeフォント形式(*.ttf)、IPA OSSセンターが構築/運営するオープンソース情報データベース「OSS iPedia」でダウンロード可能。

IPAフォントは2003年以来、IPAが支援したプロジェクトで開発されたソフトウェアを活用する目的で配布されてきた。それ以外の利用については対応していなかったが、OSSを含む多くの環境で共通に活用可能な高品位日本語フォントとしての普及を目指し、一般利用者向けに使用許諾条件を定めて無償配布を開始したもの。

提供されるフォントは、明朝体/等幅の「IPA明朝」、明朝体/プロポーショナルの「IPA P明朝」、ゴシック体/等幅の「IPA ゴシック」、ゴシック体/プロポーショナルの「IPA Pゴシック」、ユーザインターフェイス向きのゴシック体「IPA UIゴシック」の5書体。JIS X 0213:2004に準拠したフォントのほか、旧規格のJIS X 0208:1997に準拠したフォントも用意される。

フォントのダウンロードに際しては、「一般利用者向けIPAフォント使用許諾契約書」の承認が必要。フォントはLinuxなどのオープンソースベースのOS、WindowsやMac OS XといったプロプライエタリなOSを問わず無償利用でき、そのままの形で複製/再配布することが可能だが、フォントデザインの変更は認められていない。フォントデザインの変更を可能とするライセンス(仮称:フォント開発者向けIPAフォント使用許諾契約書)については、今後検討する予定とのこと。