Googleの提供するWebアプリケーション「Googleドキュメント」日本語版に、プレゼンテーション機能が追加された。文書作成、表計算にプレゼンを加えて業務用アプリの三種の神器が揃った格好だ。共有する・人に見せるという部分では、プレゼンツールこそオンラインの強さが活きてくるのかもしれない。


Googleドキュメントとは

昨年10月に米Googleがリリースした「Goole Docs & Spreadsheets」は、それまで提供していた「Google Spreadsheets」(表計算)と「Google Writely」(文書作成)を統合したもので、今年4月にはプレゼンテーション用ツールの追加が発表された。その後も多言語対応や新機能の追加など、現在まで積極的に強化が行われているサービスだ。

日本語版は今年3月に提供が開始されていたが、今回プレゼン用ツールが加わり、サービス名称も「Googleドキュメント」と改められた。


プレゼンテーション機能の実力

まずはGoogleドキュメントのページから「新規」→「プレゼンテーション」を選択する。プレゼンテーション=PowerPoint と想像できるように、インタフェースはPowerPointによく似ている。ただし、機能はかなりシンプルだ。

基本画面。作業エリアのレイアウト変更や、スライドの拡大表示はできない。ツールはテキスト系のみ

基本的に用意されているのはサイズ・色や段落など文字を扱う機能のみ。フォントも変更できるが、日本語は事実上MSゴシックとMS明朝のみだ。画像ファイルは挿入できるが、グラフ、図形、アニメーションの機能はない。文書ツールには用意されている表組みにも未対応。背景や文字色などをセットにした「テーマ」を適用すればそれらしい体裁にはなるが、現状15種類しかない。

余計な機能がない分ムダな手間をかけずに作業が進められるとも言えるが、ここまで機能が制限されると、見栄えの問題以上に説明したいことが表現しきれないのではないかと思う。表や簡単なフローチャートくらいは作れる機能が欲しいところだ。

機能を駆使した表現。編集画面は右クリックメニューが使用できる。コピー・ペーストなどはショートカットでは誤動作する場合があるようだ