米IBMは18日、統合ソフト「Lotus Symphony」の無償提供を開始した。現在公開されているベータ第1版はWindows XP/VistaとLinuxに対応、サポートされる言語は英語のみ。ダウンロードにはIBM IDが必要。
Lotus Symphonyは、ワードプロセッサの「Documents」と表計算の「Spreadsheets」、プレゼンテーションツールの「Presentations」で構成される統合ソフト。ファイルフォーマットにはODFを採用、文書をPDFに書き出す機能を備える。IBM Lotus SmartsuiteやMicrosoft Officeなど、各種オフィス文書をインポートすることも可能。現時点ではWindowsとLinuxのみサポートされるが、将来的にはMac OS Xへの対応も計画されている。
Lotus Symphonyの歴史は、1985年にリリースされたMS-DOS版に遡る。製品コンセプトとしてはMicorosoft WorksやClaris Worksに近く、現在オフィススイートと称される製品群に比べると機能は限定的ながら、表計算にはLotus 1-2-3と共通のエンジンを採用していた。90年代前半からバージョンアップは行われず、開発が停止された製品と考えられてきたが、OpenOffice.orgコミュニティへの参加など同社のオフィスデスクトップ製品への取り組み方針転換に伴い、ODFサポートなど機能を追加したうえで復活させたものと推測される。