既報のとおり、9月4日(米国時間)、Microsoftの推進しているEcma Office Open XML(DIS 29500)は早期認証手続きでISO/IEC国際標準化に必要な票数を獲得できなかった。これに対してGoogleはGoogle Code Blogにおいて国際標準化機構(ISO)の決定を支持すると発表した。
この表明においてGoogleはOffice Open XMLの仕様サイズが大きくてレビューに十分な時間が取れないこと、ドキュメント化されていないOffice Open XMLの機能がサードベンダにおける実装を妨げること、Microsoftが提供しているプロプライエタリフォーマットに依存することでサードベンダによるフル実装が難しくなること、複数の標準をサポートすることで生じるコストの問題などを挙げている。
Googleはすでに自社サービスであるGoogle Docs & SpreadsheetsでOpenDocument Formatをサポートしているが、これはOffice Open XMLと互換性がない。同社はドキュメントフォーマットとしてOpenDocument Formatを推進すること、パートナーに対してOpenDocument Formatを使ったコラボレーションを推進していくなど、自社の立場を明確に示している。
Googleはユーザにとってもビジネス用途にとっても政府機関にとっても、ひとつのドキュメントフォーマットに対して複数の実装があることが選択とドキュメントへのアクセスの自由という双方を実現できるため有益であるとし、他社とのデータ共有や将来のデータ保持においても有益だと主張している。
Office Open XMLのISO化への批判は多いが、既報のように道が閉ざされたわけではない。寄せられたコメントに対して対応すればISO化される可能性もある。2008年の第1四半期には方向性が明らかになるだろう。