次期ZKへ向けた準備リリースとなる「ZK 3.0 RC」が14日(米国時間)、公開された。ZKはJavaで開発されたAjax対応Webアプリケーションフレームワーク。JavaScriptを使うことなく、わずかなプログラミングだけで、XULおよびイベントドリブンコンポーネントを使ったリッチなUIのWebアプリケーションを開発できるという特徴がある。
ZK 3.0 RCは以前のバージョンと比較して4倍から5倍まで実行速度が改善されているという特徴がある。また新機能として、クライアント側の情報をサーバ側に報告する機能を有効化し、プログラミングをすることなくイベントをフォワードするためコンポーネントへ"forward"プロパティを追加できる。
さらに、可読性や使い勝手向上のためにアノテーションを追加、ツリーレンダリングを簡素化するためにTreeModelを導入し、オーディオファイルやビデオファイルを演奏するためのフラッシュコンポーネントも追加。パフォーマンス向上のためのネイティブネームスペースの実装や、EL評価機のプラグイン化/ZKコンポーネントレンダリングに対する新しい方法の提供なども実施されている。JSF、JSP、Ext-JSといった外部コンポーネントとの連帯も実現されている。
同梱されているHTMLやXULコンポーネントは83HTML/79XULと、今年7月6日(米国時間)に公開された2.4系の最終版ZK 2.4.1よりもXULコンポーネントが2つ追加されている。
特に今回のリリースでは、パフォーマンスが大幅に改善されている点が注目される。同開発チームはZK 2.4.1に対してストレステストとソースコードの見直しを実施。発見したパフォーマンス上のボトルネックを解消し、3.0 RCで改善を実施してきた。この改善ははっきりと体験できるほど優れたものだ。Webアプリケーションの開発にZKを採用している場合はまだRCという段階だが、ZK 3.0 RCを調査されたい。ZK 3.0はJavaデベロッパにとって魅力的なリリースになるだろう。