QNX Software Systemsは12日(米国時間)、リアルタイムOS「QNX Neutrino」のソースコードを公開すると発表した。ソースコードへのアクセスと非商業/学術目的での利用は無償だが、ランタイム環境および商用開発キットの利用には引き続きロイヤリティーが必要。
公開されるソースコードは、QNX NeutrinoマイクロカーネルとベースCライブラリ、および各種ハードウェアに対応するボードサポートパッケージ(BSP)。開発者はソースコードを参照できるほか、改変したソースコードをQNX Software Systemsおよび開発コミュニティに還元するか、プロプライエタリな状態で保持するかを選択できる。
ソースコードの公開にあわせ、同社は開発者用ポータルサイト「Foundry27」を開設。QNX Neutrinoの開発者は、ソースコードリポジトリやWiki、フォーラムなどを通じて開発プロセスに参加できる。ソースコードは、無償のユーザ登録後にライセンスを選択することで入手可能になる。
QNX Neutrinoは、マイクロカーネルを採用したリアルタイムOS。Intel x86ファミリーやPowerPC、MIPSやSH-4など多くのCPUをサポート、組み込み用途のOSとしてデジタル家電や自動車など幅広い製品に採用実績を持つ。POSIXに準拠し、Linuxとの互換性を高めるべく設計されていることから、GNUの開発ツールなど多くのLinux / UNIX向けフリーソフトウェアも移植されている。