米マイクロソフトは、独Arvato Systemsと提携して、無料のオンライン翻訳サービス「Windows Live Translator Beta」を公開した。英語-日本語、韓国語、簡体字中国語、繁体字中国語、ドイツ語、フランス語、スペイン語、ロシア語、アラビア語などの12カ国語間の翻訳に対応する。
SYSTRANの高速エンジンを採用
Arvato Systemsは、「SYSTRAN」ブランドの翻訳ソフトウェアで知られ、Windows Live Translatorにも、SYSTRANの翻訳エンジンが採用されているという。Windows Live Translatorではおもに2タイプのオンライン翻訳サービス、最大500ワードまでのテキスト翻訳とWebページ翻訳を利用できる。β版ではあるものの、実際の使用感として目立っているのは、快適な翻訳スピード。テキスト翻訳なら、ほとんどすべてのケースで10秒以内に翻訳が完了。Webページ翻訳に関しても、それほど長く待たされてストレスを感じることはなかった。
Webページ翻訳を実行すると、翻訳結果の表示モードを4種類のインタフェースから選択することが可能。原文と訳文を上下または左右に並べて表示できるモードでは、原文 / 訳文のウィンドウが連動してスクロールするためなかなか使いやすい。また、画面を分割せずにポップアップ表示を利用するモードを用意。マウスポインタを訳文または原文に合わせると、対応する原文 / 訳文がポップアップ表示されるという仕組み。ポップアップウィンドウ内の文字列はコピーすることも可能だ。
コンピュータ関連文章の翻訳に威力発揮
Windows Live Translatorは、あくまでも無料のβサービスであり、高い翻訳精度を求めるのには無理がある。しかしながら、ユニークな特徴として、英語から各言語へのテキスト翻訳サービスに、コンピュータ関連用語を的確に訳出する機能が用意されている。この機能をONにして、実際にコンピュータ関連の英文翻訳をテストしてみると、より理解しやすい日本語の訳文が表示される場合も多かった。
高速翻訳、コンピュータ関連用語の翻訳精度アップなど、好評価できる特徴も少なくないWindows Live Translator。さらなるサービス品質の向上に期待したい。