OpenOffice.orgは10日(米国時間)、IBMがOpenOffice.orgの開発に協力するためコミュニティに加わることを発表した。同社の参加により、グループウェア製品「Lotus Notes」の一部として開発された機能が寄贈されるほか、今後のOpenOffice.orgの機能拡張および品質向上への貢献が見込まれる。IBMの製品にも、OpenOffice.orgの成果が取り入れられる予定。
Sun Microsystemsのソフトウェア部門担当上級副社長のRich Green氏は、IBMの同プロジェクト参加にあたり、「Sunがプロジェクトを立ち上げてからの7年間、OpenOffice.orgはオープンでフリーな文書データ/作成ツールへの需要を満たしてきた。オープンソースソフトウェアとODFは世界中で大きな影響力を持つに至り、多くの組織や会社、政府などがこの動きを支持している。我々はこの勢いを確実なものとするためにも、IBMとの共同作業に期待している」とのコメントを寄せている。
IBMのLotus部門責任者を務めるMike Rhodin氏は、「この協力関係は、IBMの製品とサービスに革新的な価値をもたらすとともに、ODF対応アプリケーションとOpenOffice.orgの技術による解決手法の普及に貢献すると確信している」とコメントしている。
IBMは、7月末にリリースされた「Lotus Notes/Domino 8」で、OpenOffice.orgの標準ファイルフォーマット「ODF」をサポート。オープンな開発環境「Eclipse」にも対応するなど、オープンソース(OSS)ベースの技術への対応を強化した。また、8月にはOSS製品に関するNovellとの提携を発表、特定ベンダーに囲い込まれない技術を推進する立場を明確にしている。