中国互聯網協会(Internet Society of China、略称「ISC」)はこのほど、青少年に対し健全なインターネット環境を提供するための「緑色網絡文化産品徴集和推介」(インターネット文化グリーン製品の募集と推薦)キャンペーンのスタートに合わせ、「緑色網絡文化産品評価標準」(同製品評価基準、以下、「評価基準」)を公表した。

今回のキャンペーンには、人民網、新華網、中国網、中青網など、中国共産党や政府機関の公式ポータルサイトと、新浪、網易、捜狐、TOM、騰訊など、中国で強い影響力を持つ総合ポータルサイトが参加している。

評価基準は、同キャンペーンを公正、公平に推進しつつ、グリーン製品のブランドと健康的なインターネット文化環境を育成していくことを目的に策定された。策定にあたっては、中央省庁からの担当者と専門家チーム中国互聯網協会が、中華人民共和国未成年人保護法などの関係法や省庁規則などを踏まえた草案に多くの検討や修正を加えた上で、最終版を仕上げたという。こうした点を考慮すると、民間組織によって公表されたとはいえ、中国共産党と中国政府の意向を十分に反映したものといえる。

評価基準は、評価対象となる製品を、「社会と文化」、「ニュースとメディア情報」、「科学と技術」、「教育」、「レジャーと生活」という5種類に分類している。いずれに対しても、内容、表現、運営方法という3つの側面から、専用の基準を用いて評価することとしている。

評価基準の共通点としては、以下の4点が挙げられる。

  1. 国家法律や規則の遵守
  2. 未成年に対する保護と教育
  3. インターネットにおける情報発信権、情報真実性、プライバシーなど国民の利益の保護
  4. 国家の利益を侵害する情報、暴力や淫行を宣伝する情報、知的財産権を侵害する情報、虚偽の情報などの有害情報と関連行為に対する断固たる拒否