米Intelは8月27日 (現地時間)、ビジネス向けプラットフォーム「vPro Processor Technology」の最新版をリリースした。「Trusted Execution Technology (TXT)」(開発コードネーム: LaGrande)搭載でセキュリティが大幅に強化され、標準対応が盛り込まれている。
「Weybridge」のコードネームで開発されていた新世代のvProは、Intel Core 2 DuoプロセッサとQ35 Expressチップセット、82566DM Gigabit Network Connectionの組み合わせと、PCのセキュリティと管理性を向上させる技術群で構成されている。新たに追加されたTXTは、仮想環境におけるデータ保護に優れるのが特徴。最新の仮想技術「Virtualization Technology for Directed I/O」との組み合わせによって、今日のソフトウエアベースのセキュリティ・ソリューションでは検出できない攻撃に対しても堅固なデータ保護を実現する。例えば、分離させたメモリ・パーティションにデータを隔離し、他のパーティションからの権限のないアクセスからデータを護る。
最新版のIntel Active Management Technology (Intel AMT)では、リモートからの監視・診断、セキュリティ・パッチ適用などを行える。こうした管理機能は、対象となるパソコンの電源が切れていたり、OSに障害が発生している状態でも実行できるという。Intelによると、最新のvPro搭載PCはDistributed Management Task Forceの相互運用に関するDASH 1.0ドラフト仕様やシステム管理に関する標準仕様Web Services Management(WS-MAN)に対応する見通しだという。このほかSystem Defense Filterが改善され、「ネットワークトラフィックにおいて、より多種多様な脅威を特定できる」としている。
またCore 2 DuoとQ35 Expressの組み合わせにより、前世代よりも少ない消費電力でパフォーマンスは約30%向上した。
Dellの「OptiPlex 755」、Lenovoの「ThinkCentre M57」など、世界各国のPCメーカーおよびチャンネルリセーラーから搭載PCが登場する。Intelによると「現在、世界で350を超える企業が数千台から数万台の規模でvProを導入している」。