中国におけるバーチャルライフプラットフォーム運営のパイオニアであるHiPiHiはこのほど、グローバル戦略を正式に立ち上げ、これを皮切りにNGIなどから戦略的投資を受け入れると発表した。NGIグループからの投資は、総額300万ドルに上るとみられる。
HiPiHiのグローバル戦略の狙いは、3Dバーチャルワールドとその環境を、世界市場に普及させるところにある。同社はまず、インターネット業界、通信業界のトップ企業と密接な関係を築き、PCのハードウェアとソフトウェアをカバーする3Dインターネット関連規格の確立をめざす。
次に、他の3Dバーチャルワールドとの間で互換規格を打ち立て、ユーザが異なるバーチャルワールド間を自由に行き来したり、商取引を行ったりできるよう、利便性の向上を実現する。最終的には、グローバル市場と地域市場双方における協力パートナーと共に、壮大なバリューチェーンを構築していく構えだ。
HiPiHiがこの時期にグローバル戦略を立ち上げる背景には、インターネットに革新的な変化が起き、3Dインターネットやバーチャルワールドを核心とする、技術革新と発展の高波が押し寄せつつあるという認識があるからだ。こうしたなかで、同社はグローバル戦略展開の重要な一環として、NGIなど戦略的投資を受け入れ、日本をはじめとするアジア市場への浸透を図ろうとしている。
HiPiHiの創業者でCEOの許暉氏は、「3Dバーチャルワールドのグローバル展開は始まったばかり。我々はNGIと戦略的提携を樹立できたこと、中国においてバーチャルワールドを生み育てる事業を共同で推進できることをたいへん嬉しく思っている」と述べた。
業界筋も今回の提携については高く評価している。中国のIDC副総裁の万寧氏は、「今回の提携は中国をオリジンとする3Dバーチャルワールドの先駆者であるHiPiHiが、世界の同業他社と同じスタートラインに立ち、3Dバーチャルワールドのグローバル化過程を共同推進できるようになったことの表われ」と語っている。
HiPiHiは2005年10月に北京の中関村で設立された、中国ネットワークバーチャルライフプラットフォームの創設企業。創業者の許暉氏と饒学偉氏らが、事業環境が"真冬"となった後のインターネット業界に戻り設立した。以降、仮想空間における一種の新たなライフスタイルを模索し、インターネットの全面的な革新をめざす試みを続けている。