企業管理ソフトウェアとアプリケーションプロバイダー大手の金蝶国際軟件集団はこのほど、IBMと共同で電子商取引戦略を展開していくと発表した。

今年6月、IBMはLehman Brothersと共同で1億3,200万香港ドルを投資し、金蝶の7.7%の発行済み株式を取得、金蝶とグローバルアライアンスを組んだ。今回は両社による初の共同戦略で、金蝶は電子商取引サービスとSaaS分野への本格進出を図る。

金蝶会長の徐長春氏は、「インターネット応用の普及により、ERPと電子商取引システムとのインテグレーションは、企業情報化における明らかな発展方向になっている」とコメントし、金蝶が得意とするERPの延長線上で電子商取引戦略を展開させる必然性を強調した。これを受けIBM側は、中国国内で最も優れたSaaSプロバイダーを目指す金蝶を今後、全力で支持するとの姿勢を表明した。

金蝶とIBMのSaaSの名称は「友商網(友人との商業的ネットワーク)」。「友商網」では、BPM(ビジネスプロセス管理)、ブランド戦略、情報検索、商品取引などの管理を実現したという。

発表会に出席した計世資訊副総経理の曹開彬氏は、「金蝶がSaaSに進出するに際し、最大の優位性は豊富なビジネスプロセス管理の経験と、膨大な企業ユーザーを持っていること。IBMとの協力関係は、金蝶にしてみれば、まさに"虎に翼"。SaaS技術と運営において、IBMから世界最高レベルのサポートを得られるだろう」と、協業を高く評価している。