The GIMP Projectは16日(米国時間)、オープンソースの画像処理ソフト「GIMP 2.4.0」のリリース候補第1版(RC1)を公開した。現時点ではバイナリパッケージの公開は行われていないが、UNIX系OSなど各種プラットフォームに対応したソースコードは、同プロジェクトのFTPサーバ経由で入手できる。
今回のリリースは、2004年の現行安定バージョン(v2.2系)以降開発が進められていたデベロップメントバージョン(v2.3系)をベースに、次期バージョンのv2.4系として公開するもの。v2.2系からの変更点としては、標準のアイコンセットをTangoスタイルに移行して道具箱のデザインが一新されたほか、画像から特定のオブジェクトを抜き出す機能を持つ前景物抽出ツールの追加などが挙げられる。なお、v2.3系で追加された機能や変更点の累積情報は、GIMPプロジェクトのWebサイトで公開されている。
GIMP(GNU Image Manipulation Program)は、レイヤーをサポートするなど機能豊富なラスタ系画像編集ソフト。1995年当時学生だったSpencer Kimball氏とPeter Mattis氏により開発がスタート、後にオープンソースモデルへ移行した。やがてツールキット部分のGTK+とGDKが分離して開発されるようになり、GNOMEなど多くのオープンソースソフトウェアに採用。画像編集ソフトのGIMPとあわせ、UNIX系OSのデスクトップ環境に必須の存在へと成長している。