米AOLは8月16日 (現地時間)、ビデオ検索ポータル「Truveo.com」のリニューアルを発表した。「Web上の数千のソースを通じて公開されている数千万のビデオを、ユーザーが効率的にブラウズできる」としている。

2006年1月にAOLが買収したTruveoは、ビデオ検索エンジンとして高い評価を得ている。Web上のビデオは、ユーザーがクリックするとポップアップするなど、検索エンジンに認識されない状態で公開されていることが多い。Truveoの「Visual Crawler」はWebサイトの構造を分析して、ビデオの存在を的確に把握し、その上でビデオファイルのメタデータや、ビデオが掲載されているサイトの説明およびコメントなど幅広い情報をインデックス化する。その結果、「より多くのビデオから、検索キーワードにより関連したビデオを探し出せる」という。現在、AOL、Microsoft、CNETのSearch.com、Qwest、Brightcove、Infospace、Excite、Flock、PureVideoなど、数多くのWebサイトのビデオ検索エンジンに採用されている。

ビデオ検索エンジンとしての評価に比べると、自身のビデオ検索ポータルであるTruveo.comの知名度は低い。現状ではビデオ検索の影の存在という存在に収まっているため、ユーザーへのアピールを強化するのが今回のリニューアルの狙いだ。

新しいTruveo.comでは、ホームから検索すると、YouTubeやMetacafeなどで公開されているユーザー生成ビデオからABC NewsやCNBCなどが配信しているビデオまで、数多くのソースからの結果がリストされる。「チャンネル」に切り替えると、YouTube、MySpace、ABC News、CNBCなど、ソースごとの検索に絞り込むことが可能。ニュース、スポーツ、映画などの「カテゴリー」も用意されている。さらに「TV番組」単位の絞り込みも可能だ。

Truveo CEOのTimothy Tuttle氏は、「ここ数年で、プロが製作した大量のビデオをWebで視聴できるようになった。人気のビデオ共有サイトでは、幅広いユーザー生成ビデオが提供されているが、同時にユーザーがプロによるメインストリームのビデオを楽しめるチャンスは少ない」と、Webにおけるビデオの公開場所の分散化を指摘。「スケートボードに乗る犬から最新のThe Dayly Showのエピソードまで、Truveo.comはWeb上のあらゆるビデオを1カ所で探し出せるワンストップ・サイトである」とアピールする。

Truveo.comは、プリファレンスをベースとしたビデオのお勧め機能、カスタムビデオ検索機能などを備える。またmRSSによる自身のビデオのTruveoへの登録が可能だ。