The Compiz Fusion Teamは2007年8月18日(中央ヨーロッパ夏時間)、Compiz Fusionの最新版となる「Compiz Fusion 0.5.2」を公開した。Compiz FusionはOpenGLを活用して開発された3Dウィンドウマネージャ。キューブ形の仮想デスクトップ、ウィンドウやルートウィンドウの透過描画、ゆらぎなどの3Dエフェクトなどの特徴がある。
もともとNovellでOpenGLを活用した3Dデスクトップ「Compiz」が開発されていた。その後、Compizから派生する形で「Beryl」が誕生。さらに先ごろ、CompizとBerylの成果物をマージしていくことが合意されたとして、その成果物として「Compiz Fusion」という名称が発表されていた。今回公開されたCompiz Fusion 0.5.2はCompiz Fusion初の開発版リリースとなる。最初の安定版はCompiz Fusion 0.6.0になるとされており、Compiz 0.6.0リリース後に公開される見通しとなっている。
Compiz FusionではCompizコミュニティプラグインセット「Compiz Extras」と、ウィンドウマネージャコアに依存していないBerylプロジェクトの成果物がマージされている。CompizとBerylのマージ作業と当時に安定性の向上、可用性の向上、ユーザビリティの向上も取り込まれている。
両プロジェクトサイトを見る限りでは、今後のリリースは統合されたCompiz(Compiz Fusion)に絞られていくことになりそうだ。Berylを採用しているユーザはCompiz0.5.2以降のバージョンへの移行を検討するといいだろう。ただし現在は開発版という位置づけであることから、Compiz 0.6.0(Compiz Fusion 0.6.0)がリリースされてから移行作業を実施するとよさそうだ。
OpenGLを活用した3Dデスクトップの動作例 |