openSUSEチームは9日、Linuxディストリビューション「openSUSE 10.3 Beta 1」をリリースした。対応プラットフォームはIntel i386とx86_64、PowerPCの3種。インストールイメージには、全パッケージが収録されたDVD用と、収録するデスクトップ環境(KDE/Gnome)が異なるCD用の2タイプが用意されるほか、日本語や中国語など追加の言語リソースを収録したディスクイメージも提供される。
今回のリリースでは、バージョン2.6.22.1のLinuxカーネルを採用。コンパイラコレクションのGCCが最新バージョンの4.2.1に更新されたほか、パッケージ管理 / 依存関係を解決するライブラリ「libzypp」が再設計され、信頼性と処理速度が大幅に向上した。
今秋メジャーアップデートが予定されている統合デスクトップ環境のKDEは、現行バージョンの3.5.7を採用。ただし、KDE 4のアプリケーションのいくつかを収録したほか、openSUSE公式のオンラインリポジトリではKDE 4バイナリパッケージも公開中。
openSUSEでは、今回のリリースと前後してダウンロード用サイトのデザインを一新、検索結果からワンクリックでパッケージのインストールまで可能なサービスの提供を開始した。openSUSE Build Serviceのフロントエンドとして機能する本サービスは、openSUSE/SUSE Linux Enterpriseのほか、FedoraやMandriva、DebianやUbuntuなどのディストリビューションからも利用できる。