アンテナハウスは7日、PDFにサーバサイドで電子署名を付与するソフトウェア「アンテナハウス PDF電子署名モジュール V1.0」の販売を開始した。電子署名の付与のほか、電子署名後の文書の変更・改ざんの有無を検出できる。また、MDP(Modify Detection and Prevention)署名という機能を用いることで、署名後のPDFの変更制限も可能となるという。

アンテナハウスの小林徳滋社長

同製品は、WebアプリケーションやデスクトップアプリケーションからAPIを呼び出して使用するライブラリ。対応インタフェースは、.NET、Java、C++、コマンドラインインタフェース。電子署名に関する諸設定を行うGUI版設定プログラム「Antenna House PDF 電子署名設定」と、電子署名とタイムスタンプの付加/検証を行う「Antenna House PDF電子署名モジュール」の2つで構成されている。また、AdobeのPDF電子署名と互換性を持っており、Acrobat 7/8との相互運用ができる。

記者発表では、電子署名を導入することによるさまざまな効果が示された

PDFファイル上に付与された電子署名(氏名の欄の右)

使用する際は、GUI版設定プログラムにより、署名の種類や署名場所、署名の外観などを設定する。電子署名にはユーザ固有の秘密鍵を用い、電子署名したPDFには、秘密鍵とペアになっている電子証明書が埋め込まれる。署名後の変更は書き加える形での更新(増分更新)のみが許され、任意の版ごとにPDFを表示することが可能となっている。

また、MDP署名の機能を使えば、全ての修正を禁止したり、署名のみ修正を許可したりするなど、変更に関するさまざまな制限を課することができる。さらに、アンテナハウスが同日販売開始を発表した、XML組版・閲覧ソフトウェア「XSL Formatter V4.2」以降と連携し、同ソフトで指定した署名場所に電子署名を付与することも可能となっている。

動作環境はWindows 2000/XP/VistaおよびWidows Server 2000/2003。価格は、エンドユーザライセンス(サーバライセンス)が52万5,000円、開発ライセンスが21万円。商用タイムスタンプ局はオプション提供となり、PFUタイムスタンプ対応オプションのエンドユーザライセンスが15万円、同開発ライセンスが6万円(いずれも税別)。