網盛科技はこのほど、B2B分野への本格参入を決めたと発表した。傘下の中国化工網、生意宝との連携を通じ、B2Bで「縦横マーケティング」を展開するという。阿里巴巴がB2B業務部門の香港市場上場を果たして間もなくのことだけに、業界内外で注目を集めている。
網盛科技董事長の孫徳良氏によれば、中国化工網と生意宝がマーケティング面で提携するのは、ユーザーに専門的かつ総合的な電子商取引サービスを提供し、「縦の底、横の端」に至るまで、徹底したサービスを提供する目的があるという。中国化工網ユーザーは今後、生意宝のB2Bサービスを享受することができる。また、生意宝のリソースを借りることで、総合的なB2Bサービスのレベルを向上させていくという。
今年6月5日、網盛科技は中国服装網の全発行株式の51%を取得、生意宝に組み込んだ。その他にも、多くの業界サイトに出資や買収攻勢をかけている。中国の業界筋はこうした動きについて、網盛科技が縦横マーケティングを本格展開するための準備段階と見ている。
中国B2B研究センター研究員の曹磊氏によれば、網盛科技が打ち出した縦横マーケティングサービスモデルは、電子商取引の専門化と総合化という二方向を有機的に結び、その間の矛盾を解決、電子商取引分野で革新的なサービス提供を図ろうとする動きで、既存のB2Bサービスモデルに取って代わる可能性すらあるという。
しかし、縦横マーケティングモデルは、阿里巴巴のB2B業務における会員制モデルのコピーにしかすぎないとする業界関係者もいる。網盛科技の収入源は、依然として会員会費と広告収入のまま。中国化工網に頼るだけでは当然足りない。縦横マーケティングが狙うのは、点を面に押し広げ、中国化工網とその他業界サイトに集合効果を発揮させ、今後の主力商品となる総合的B2Bプラットホームである生意宝に接ぎ木させることなのだ。
生意宝は網盛科技の中長期戦略プロジェクトで、業界サイト連盟をベースにし、各業界サイトの技術、コンテンツ、スループット、広告、資本を合わせ、「小さなポータルサイト」+「戦略連盟の拡大」という方針で成長を目指している。今回のB2B分野への本格的参入宣言は、網盛科技が阿里巴巴、慧聡など、先行する大手に本格的な”宣戦布告”をする前触れ、とみる関係者も多い。